自由奔放に発言し、疑問に思ったことは、

とにかくなんでも下山にぶつける成金社長の土屋。



その土屋に対して文句を言いながらも

聞かれたことには、なんだかんだ丁寧に答える超一流トレーダー下山 。


STORY 03

一流トレーダーがひた隠す"銘柄選び4つの基準"

INTRODUCTION

"株式投資"という1つのツールによって、全く性格の異なる2人の距離が、縮まりつつあった。
下山の投資手法に関して、まだまだ未知の部分を残しながら、いつの間にか土屋は下山に対して絶大な信頼を寄せていた。
手法がどう、とかいう以前に、下山という1人の人間の真摯な人柄に惚れていた。

下山の教え子の話を聞いた土屋は思う。

下山の手法を実践して人生を変えた何百人もの教え子が、下山に対して感謝の気持ちを抱くのは、単にお金を稼げるようになったから、という理由からだけではない、と。
教え子に対して真摯に向き合う、下山のひたむきな姿勢があるからこその感謝の気持ちだ、と。

人は忘れる生き物だ。
成功に導いてくれた師匠がいたとしても、成功した瞬間に、あたかも自分の力だけで成功したような顔をして生きる人間もいる。

しかし、下山の教え子はみんな違った。
"下山への感謝をいつまでも忘れていない"
土屋は下山の話を聞いてそう感じた。



当初、土屋が持っていた、「下山はん、本当に自分の仲間を稼がせるようにしてくれるんか?」という疑問は、「しもちゃんなら間違いない!」という確信に変わっていた。

下山は土屋に「投資手法に関して2つの重要なポイントがある」と伝えた。



1つ目の「シンプルである」というポイントの真意が今、明かされようとしていた。

下山が言う「シンプル」とは、銘柄を1つだけに絞り、その銘柄だけで取引し続けるということだった。
時間をかけて様々な銘柄を探し、色々な銘柄で取引するような真似はしないということだ。

しかし、現実の株式相場は、4000ある銘柄の中から、これから株価が暴騰しそうなお宝銘柄を、命がけで探す個人投資家で溢れかえっている。

そこで土屋は下山に1つの質問をした。



なあしもちゃん、銘柄の選び方を教えてもらう前に1つ聞きたいことがあるんや。
世の中には、雑誌とかネットとかあらゆる手段を駆使して、お宝銘柄と言われる、暴騰しそうな銘柄を探す個人投資家がたくさんおるわな。

ヤツらは間違っとるんか!?


そうですね、完全に間違っていますね。


なんで間違ってるって言い切れるんや?


ちなみに土屋さんはゴールドラッシュの話を知っていますか?


ゴールドラッシュ?
なんや急に?


アメリカで起こったゴールドラッシュの話です。

1850年くらいでしたかね、当時、大勢の人が金脈を探し当てて一攫千金を狙うために、カリフォルニアへ向かいました。
このとき本当に儲かったのって、どんな人か知っていますか?


ああ、その答えやったら知っとるわ。
スコップとかバケツ売ったヤツやろ?


さすが知ってますね。
そうです、金脈に浮かれる人々にスコップとバケツを売った業者が、実は一番儲かったという話です。


その話がどうしたんや?


えっ、土屋さんなら気づくと思ったんですが・・・。
土屋さんは、一攫千金を狙って金脈に群がった採掘者たちをどう思います?


めっちゃアホやなあって思うわな。
おれやったらスコップ売る側の人間やわ。


そう思いますよね?
採掘者たちは、欲に溺れて間違った行動をしているように思えますよね?
でもね、実は土屋さんが"アホやなあ"って言った採掘者たちも、"お宝銘柄"を探そうとする個人投資家も、同じなんですよ。


えっ、なんでや!?


どちらも"お宝"という幻想に目がくらみ、欲望のままに一生懸命お宝銘柄を探し求めていますよね?
一攫千金を目指して、ほとんどの人が得られない報酬を求め続けているのです。

実際、採掘者の中で財産を得られたのは5%以下だと言われていますが、同じように、個人投資家でも相場の世界に生き残るのは5%以下だと言われています。


・・・


そして世の中には、"お宝銘柄"という言葉を巧みに使って、スコップ売りの商人のように稼いでる人間がいるんですよ。

株式投資の世界で言えば、例えばそれが、雑誌とかを出版している出版社だったり、取引手数料で儲けている証券会社であったり。
お宝銘柄を探すのに必死になっている個人投資家たちから、大金を獲得していますよね。

スコップ業者にとって採掘者たちは優良顧客です。
悪い言い方をすると、良いカモです。
何も考えずにお金を落としてくれるので。

個人投資家も結局は証券会社にとってみれば良いカモなんですよね。


おーおー、しもちゃんの毒が出てきたな!
まあ、確かにヤツらは儲けとるわな。


いや、誤解しないで下さいね。
別に出版社とか証券会社が悪いことをしているなんて一言も言ってませんからね。
ただ、そのサービスを欲しいという人がいて、彼らがそれを提供しているだけの話で。

この話の結論として言いたい事は、土屋さんには"お宝銘柄"で一攫千金を狙って、カモにされるような真似はして欲しくない、ということです。


じゃあしもちゃんが言いたいことは、奴らのカモにならんように、スコップ商人みたいにならなアカンっちゅうことか?

それはまた極論ですね(笑)
スコップ商人になるということは、出版社とか証券会社とか、そういった会社を作るってことですよね?
それはなかなか難しいと思いますよ。


まあせやな。
それを個人投資家が始めようっちゅうのは非合理的やわな。


はい。
ですから、スコップ商人になるのではなく、欲に溺れる一攫千金投資家とは違った手法で取引しないとダメだってことです。


なるほど、その具体的な方法の1つが、1銘柄で取引するっちゅうことやな?


はい。

ゴールドラッシュのときに、"あそこで砂金が出たらしいよ"っていう噂が流れたらそっちに流されて、また、"こっちで砂金が発見されたらしいよ"っていう噂が流れたらそっちに移動して・・・そんな採掘者がいたようですが、そんなふうにはなって欲しくないということです。

彼らはしっかり基準を持っていないから、巷の噂に振り回されて最終的に何も得られない、という結果に終わったのです。
本当に成功したければ、"ここで掘る!"って決めたら、誰が何と言おうとも、そこでずっと掘り続けないといけないのです。

株式投資で言うと、最初に1つの銘柄を決めて、その銘柄で頑固にずっと取引する人間が勝ち続けるんです。


ん〜しもちゃんの言ってることは分かるんやけど、もしな、間違った場所を掘り続けてたら、一生何も得られないまま掘り続けることになるんちゃうか?


そうです。
だからこそ、まずは"絶対に金脈がある"と、確信を持って言える場所を選定しなければいけないのです。
掘る場所は、絶対に間違えてはいけないポイントなんです。
そこを間違うと、土屋さんが言うように一生無駄に掘り続けることになります。
株式投資も同じで、もし最初に間違った1銘柄を選んでしまったら、一生勝てないで終わります。


なるほどな。
しもちゃんの話、理にかなっとる気がしてきたわ。
ほんで、これからしもちゃんが絶対に勝ち続けられる1銘柄の選び方を教えてくれるんやな?


はい、本当はあまり外には漏らしたくない情報ですが・・・まあ今日は特別教えましょう。


おお、それは楽しみや。
その1銘柄を選びさえすればもう勝てたも同然やな。


まあプロトレーダーへの道は一気に開けますよね。


オッケ、オッケ。
ほんなら、そろそろ教えてもらってもええか?
その究極の1銘柄の選び方を。


土屋は少しずつ理解し始めていた。
下山がなぜ勝ち続けているのか。

そして95%以上の投資家が負けて去っていく理由もなんとなく掴み始めていた。
"基準を持たずにトレードを行う"これが投資において最大の罪だと思った。

基準を持っていなければ、メディアやSNSで「◯◯関連銘柄がヤバイらしい」そんな噂が流れれば、それがどれだけ間違った噂であっても、どうしてもその話に耳を傾けてしまう。
それが人間の悲しい性だ。

仲間を助けるために下山の話を聞き始めたはずが、土屋は下山の話を自分事のように、のめりこんで聞いていた。



分かりました、お宝銘柄なんて探しちゃダメだってこと、土屋さんも気付いたと思うので"究極の1銘柄の選び方"を伝授しましょう。

銘柄選びには4つのポイントがありますので1つずつ順番にお伝えしていきますね。
まず1つ目は・・・なんだそんなことかと思うかもしれませんが・・・


おう。


"倒産しづらい"ということです。


なんやねん、そんなことかいな(笑)


だからわざわざ前置きしましたよね(笑)
でもこれ当たり前すぎて足元すくわれる可能性ありますからね。
土屋さんも気をつけてくださいね。


すまんすまん(笑)
で、もう少し詳しく教えてくれや。


そもそも上場企業なので倒産しづらいのですが・・・その中でも特に倒産しづらい企業を選んでください。
で、選ぶ時に基準がありますのでそれもお伝えしましょう。

世界でトップクラスのシェアを誇る企業という基準です。
世界的に長く実績があって、シェアもトップクラスの企業を選んでください。


なるほどな。
世界的に信頼がある企業っちゅうことやな。


はい、どんな企業も倒産のリスクはゼロではありませんが、そういう企業であれば倒産の可能性はかなり低いはずです。
これが1つ目のポイントです。


そして2つ目のポイントですが・・・"信用取引ができる銘柄"です。


信用取引?
よー分からへんし、ちょっと説明してくれへん?


いや、ちょっと時間がかかり過ぎてしまうので、後ほどまた説明しても良いですか?
銘柄選びのポイントだけ先に伝えてしまいたいので。

とりあえず今は、"信用取引"という制度があるんだ、と思ってて下さい。


しゃーないな。
分かった、納得することにしよ。


銘柄を探すときに"信用取引情報"の項目がありますので、そこで確認できます。
それも後で一緒に見ましょう。

あと、1つ注意してほしいのが、信用取引ができても"買い"でしか取引できない銘柄もあるので、それは避けてください。
信用取引で"買い"と"売り"の両方できる銘柄を選んでください。


まあ何言っとるんか、よお分からへんけど(苦笑)
とにかく"買い""売り"両方できるっちゅうことやな。
ほんで次は何や?


3つ目が、"値動きのある銘柄"というポイントです。


ほう、それはそのまんまの意味か?


そうですね、土屋さんのご想像通りだと思います。
株式投資は毎日価格が変わりますが、それなりに変動がある銘柄が良いということです。
値動きがあって初めて利益が出ますし、逆に値動きが無ければ利益を出すことができません。


今日は100円、明日は250円、明後日は500円、とかそんなふうに値動きに変化がある方がええっちゅうことやな?


そこまで値動きのある銘柄は無いと思いますが、まあそういうことですね。
では、最後4つ目にいきます。

4つ目は、"売買代金が大きい銘柄"ということです。


なんか難しそうやなあ。


どういうことかと言うと、株式取引って、その銘柄を買いたい人と、売りたい人がいるから成り立つ世界なんです。

もし土屋さんが買いたいと思っても、売ってくれる人がいなければ買えませんよね。
逆に土屋さんが売りたいと思っても、買ってくれる人がいなければ売れません。

でも、その銘柄の取引量が多ければ、買えない、売れない、という可能性が少なくなるわけです。
ですから売買代金が大きい銘柄を選びましょうってことです。


そうか。
でもその売買代金ってどうやったら分かるんや?


簡単に調べることができますので、それもまた後で画面見ながら教えますね。
とりあえず今言った4つのポイントを守って銘柄を選んで欲しいということです。

まとめると

1:倒産しづらい

2:信用取引ができる

3:値動きがある

4:売買代金が大きい


ということです。


分かった分かった、でもこんな銘柄、すぐ見つかるんか?


はい、1〜4の条件を順に追っていけば、すぐ見つかると思いますよ。


ほう、ほんなら実際にしもちゃんが銘柄選びしとるところを見せてくれや。


はい、パソコンの画面見ながら話しましょう。
土屋さんのパソコン借りても良いですか?


おお、使ってくれや。


でも操作は土屋さんに任せます。
その方が勉強にもなると思いますので。
まず "yahoo JAPAN"のトップページを開いて下さい。


面倒やけど、しもちゃんに従うわ。
んーと、 "yahoo JAPAN"のトップページやな。
ほれ、開いたで。
これでほんまに儲かる銘柄がみつかるんやな。


はい、そしたら一番左側に"ファイナンス"という項目があるの分かりますか?


おう、あったあった、これをクリックしたらええんやな?


そうです、クリックしたらYahooファイナンスのページに遷移しますよね。
そのページで銘柄を探すことができます。

じゃあ1つ企業名を入れてみましょうかね。
土屋さん、何か企業思いつきますか?


ん〜、おれの大好きなHONDAなんかどうや?
世界のHONDAやし、いけるんちゃうか?
あそこやったら倒産もしづらいやろー!


はい、いいんじゃないでしょうか。
じゃあ入力してみてください。


オッケ、ホ・ン・・ダ・・と。
ドヤ!

http://finance.yahoo.co.jp



入力しただけでいちいちドヤ顔にならないでください(笑)
入力したら右の"株価検索"をクリックしてください。


しもちゃん、何事も楽しんでやらなあかんで。
"株価検索"クリックしたで!
ほんなら・・・


はい、まあ確かに楽しまないとダメですね。
はい、そしたらいくつか企業が出てきたと思いますが、土屋さんが欲しいのは、"7267"のホンダの情報ですよね?
なのでそれをクリックです!


オッケー!クリックしたで!


そしたらホンダの詳細ページが出てきます。
で、さらに"ホンダ"って書いてある文字の下に"企業情報"のタブがありますので、それをクリックして下さい。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



オッケオッケ、これでゴールか?


はい、まあ1つ目のゴールってとこですかね。
ここで倒産しづらいかどうかを判断します。
右上に特色ってありますよね?
ちょっとそこを読んでもらっても良いですか?

おう。
・・・・おっ2輪は世界首位らしいな!
さすがホンダはんや!


そうです、まさにそこを見て欲しかったんです。
世界シェアトップということで、まあ倒産しづらいという条件はクリアですよね。


なるほどな。
1つ目クリアやな。
2つ目の条件は、信用取引がどうのこうのって言っとったなあ?

はい、信用取引ですね。
"企業情報"と同じ列の一番左に"詳細情報"っていうタブがありますよね?
そこをクリックしてください。

クリックしたら下の方まで、スクロールしてください。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



クリックして下にスクロールやな!
オッケ!
・・・おう、"信用取引情報"って書いてあるけどこれのことか?


はい、そうです!
で、そこに"信用買残""信用売残"って書いてますよね?
その2つが書いてあればOKということです。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



えっ、ていうか"信用買残"と"信用売残"って何なん?


まあまあ細かいことはまた後で話しますから。
とりあえず、その2つが書いてある銘柄であれば条件を満たすということです。


まだ教えてくれへんのかいな。
まあ納得いかんけど、とりあえずホンダはんは2つとも書いたあるから、2つ目の条件もOKでええんか!?


はい、もちろん2つ目の条件もクリアです。
そしたら次は3つ目の条件ですね。
"値動きのある銘柄"ということです。

さっきクリックしてもらたった"詳細情報"って書いてあるタブの右隣に"チャート"ってタブありますよね?

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



おう、あったあった!
ここをクリックでええんやな。

はい、そちらをクリックで。
そしたらチャートでてきますよね?
そしてその下に"期間"を選ぶところがあると思うんですけど、そこを1年くらいに設定しましょうか。


1年やな。
OK、1年にしたで。
チャートをチェックするんやな。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



はい、土屋さんがパッと見て、このチャートどんな印象ですか?


そうやなあ、まあ上がったり、下がったり波みたいな動きしとるわな。


はい、そうですよね。
上がったり下がったり、まさにその答えが欲しかったんです。
3つ目の条件、"値動きのある銘柄"というのはそういうことです。


上がったり下がったりしとったらええっちゅうことやな!


はい、そうです。
中にはずーっと横ばいのチャートもありますので。
ということで3つ目の条件もクリアで・・・最後4つ目ですね。
売買代金が大きいかどうかですが、これは、またさっきクリックしてもらった"詳細情報"って書いてあるタブをクリックしてください。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



オッケ!
クリックしたで。
ほんでどこ見たらええんや?


そしたら真ん中あたりに"売買代金"ってありますよね?

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7267.T



おお、あったあった。
結構でかい金額書いてあるけど、これってどういう意味なんや?


"売買代金"は、その銘柄で1日にどれだけの売買代金が発生したのか、という意味なんです。
で、見る基準としては、その人の資金量にもよりますが、"売買代金"が30億円以上であれば条件クリアですね。
億単位のお金を動かすならちょっと話は別ですけどね。
初心者の方でしたら30億円あれば問題ありません。


それやったらホンダはんはまあ余裕で大丈夫そうやな。


そうですね、4つ目の条件もクリアです。


おっ、ということはホンダはん合格やないか!!
こんなにあっさり見つかってもうてええんかいな・・・念のためもう1回聞くけどほんまにホンダはんは、条件満たしてるっちゅうことで、おうてるやんな?


はい、問題ありません。


おお、ええ感じやなあ。
ちなみにしもちゃんはホンダはんで取引しとるんかいな?


いや、ホンダはんではないですね。


なんや、ちゃうんか。


でもこれで土屋さんも自分で銘柄を探せるようになりましたね。
めでたしです。


しかし、土屋はふと思う。
「こんなにあっさりと条件をクリアする銘柄が見つかるんやったら、もっと稼げる銘柄が出てくるんちゃうか」と。

土屋の、経営者としての血が騒ぎ始める。
そして一旦騒ぎ始めた血は止まらない。



しもちゃん!
もーちょい探そ!
絶対もっと稼げる銘柄があるはずや!


探すのは全然良いんですけど、あんまり欲張っちゃダメですよ。
ゴールドラッシュで一攫千金を求めた採掘者みたいに目がドルマークになってますよ。


しもちゃんはまた古風な言い方をするなあ。
目がドルマークって(笑)


いやいや、そこはどうでも良いんですよ。
土屋さん、1発目で銘柄見つけちゃったからちょっと調子乗ってますよね?


失礼なこと言うなや。
おれはただ純粋に利益を求めとるんやないか!


だから、その気持ちがダメなんですよ。
相場のカモにされないでくださいよ!
自分が証券会社の人間だったとします。
そして土屋さんにこう言ったとしましょう。

"土屋さん、ホンダよりも、今話題のこちらのゲーム関連の銘柄見てくださいよ。
1ヶ月で株価が倍になってるんですよ。
そして来月にも新作の発表が控えているので、もし土屋さんが経営者として一気にブレイクスルーをしたいのであれば、この銘柄で勝負してみませんか?
うまくいけば来月には資金が倍以上ですよ。"
と。

そう言われたら土屋さんはどうしますか?


当然そっちのゲーム関連の銘柄を検討するわな。


はい、土屋さん、アウト〜。
新作ゲームの発表とか、過去に1ヶ月で2倍になってるとか、そんなことで100%株価が上昇すると考えるのはあまりにも短絡的です。
土屋さんの資金が倍になるどころか、半分以下になるのがオチでしょうね。


おいしもちゃん、なめてもらったら困るで。
おれが今までどれだけの勝負事に勝って、ここまで上り詰めてきたか知らんのか!?


いやいや、だから株式投資は勝負事とは違うんです。
ただルール通りに淡々とこなすだけのものです。
勝負に賭ける意気込みは分かりますが、そんなも意気込みは不要です。
ギャンブラーにならないで欲しいんですよ。


いや、そこは納得できひんな。
分かった。
そこまで言うんやったら、しもちゃんが言ってることが正しいかどうか、確かめてみようや。
例えば今しもちゃんが言ったゲーム関連会社で、最近調子ええ感じなんは・・・ミクシィなんてどや?
株価上がってるみたいやし、そういうゲーム関連会社もちゃんと基準をクリアするかもしれへんやろ?

ええ、まあ調べるのはいいですけど・・・